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関西の太陽光発電 導入のために 設置事例 データ集

コラム

南極昭和基地の60kW太陽光発電システム

筆者は第43次南極観測隊の夏隊(南極の夏)、基地設営部隊として参加しました。1995年に出会った南極での太陽光発電設備設置計画という夢のある仕事を、南極観測隊員として自らの手で完成させることができました。

11月、成田空港より空路オーストラリアのパースへ。 12月3日、フリーマントル港より砕氷艦「しらせ」に乗艦して南極を目指しました。フリーマントル出航後2〜3日で暴風圏(年中荒れている海域)に突入、左右の揺れは90度にも達する荒波を越えると、氷山やペンギン、アザラシとの出会いが待っていました。 昭和基地近くになると、ヘリコプターで昭和基地入りです。すぐに宿舎へ、その30分後にはもう仕事が始まります。以来、休みは10日に一度、勤務時間は7時45分から19時00分までという厳しい生活が続きます。

南極の受配電網は300kVAのディーゼル発電機2台を電圧源として稼動させ、太陽光発電システムはその発電機系統に連系しています。’96年から毎年少しづつ容量を増やし’01年に60kWになりました。

今回与えられた主要な仕事はパワーコンディショナの故障復旧、15kWの増設、データ収集装置の設定などなど。必ずしも順調ではありませんでしたが、優秀な作業員に恵まれ1月中にほぼ完成。2月に入ると、越冬隊宿舎での一人部屋生活。結構快適です。(それまでは2人部屋でした)仕事では、進捗が思わしくないところの支援に廻ります。様々な現場での体験は、非常に勉強になりました。2月7日、昭和基地の60kW太陽光発電システムがついに完成。そして、2月13日、いよいよ越冬隊との別れ。たった2カ月間の共同生活…。それなのに涙が溢れてどうしようもありませんでした。南極観測隊に参加して得たものは数え切れません。かけがえのない友人や大自然との出会い、様々な仕事の経験、リーダー観、自信…。この経験を生かし、今後も社会に貢献していきたいと思います。

しらせから海氷上へ
昭和基地全景

基地と太陽光
ペンギンとひな

設置工事
太陽電池1

太陽電池2
筆者(左)と越冬隊員


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